学生実習記録


<実習日:平成27年8月24〜25日>

自治医科大学5年 渡邉 和樹
1日目(2015.08.24)の振り返り
 本日は、まずPCで柿崎病院の活動内容をお聞きし、外来実習、検査部実習、特養診察同行、訪問診療同行、リハビリ実習と多くの見学、体験をさせて頂きました。
 その中でも、訪問診療同行が最も印象に残りました。様々な理由から病院受診が難しく、ADLも低下している患者さんに対し、どのような治療をし、どのようなサービスを利用すると長期的に患者さんにとって最良なのか、ということを考えさせられました。病気を完全に治療することも医療の大きな役目ですが、治療が難しい病気、状況であっても日々の生活をより快適に過ごせるよう多面的に手助けすることも重要な役目であると思います。そのため、医療の知識、技術だけではなく、医療・介護制度や他職種に対する理解も深めていければと思います。

2日目(2015.08.25)の振り返り
 本日は、外来実習、リハビリ実習、薬剤部見学、病棟回診の見学をさせて頂きました。
 院内の色々な部門を見学させていただくことで、他職種から見た医師の姿、また各職種の果たす役割について少しでも知ることが出来たと思います。それぞれの分野について専門的な知識を持っているので、積極的に情報交換し、互いに助け合い、働きやすい関係が作れればと思いました。

感想
 今回の実習では、2日間という限られた時間の中ではありましたが、外来、訪問診療、リハビリなど多くの部署を見学、実習をさせて頂くことができました。お忙しい中にも関わらず丁寧にご指導してくださり、深く感謝申し上げます。
 外来見学では、柿崎病院の専門である呼吸器疾患を中心としながら、様々な主訴・診療科の患者さんがいらっしゃるのが印象的でした。総合病院であれば、主訴に合わせて、臓器別の医師にかかることになりますが、時間がかかり煩雑です。地域医療病院では、主治医=総合医が、まず診断と治療をし、必要あれば後方病院に紹介すべきか否か判断する、診療の内容が幅広いと感じました。診断、治療に対する責任の有無は、医師と学生の大きな違いの一つであると思いますが、その責任が特に強く感じられました。
 また、患者さんのご協力を頂き、問診と診察をさせて頂きました。ありふれた主訴であっても想定すべき疾患は多く、頭の中で色々と考えるあまり何を聞けばよいか戸惑ってしまう場面もありました。一つの疾患に対する詳しい知識や、珍しい疾患の知識も重要ではありますが、よくある疾患について概要をつかみ、症状から体系的に考える練習がこれから必要だと感じました。また、症例問題や大学病院の患者さんではデータが揃った状態から次にどうするか考えることが多いのですが、地域の病院の初診では問診をしながら次にどのような検査、治療をするのか、指示する必要があるため、これまでに経験が少なく私は大変でした。
 訪問診療の見学では、患者さんに対し長期的な治療の見通しを持つこと、医師だけでなく看護、介護など多くの職種と連携して患者さんの病気、生活の改善を図っていくことが重要であると感じました。
 藤森院長をはじめ、多くの先生方、職員の皆様方にご指導いただき、ありがとうございました。色々なことを教えて頂き、短いながらも充実した実習となりました。今後、柿崎病院で医師として勤務する機会がありましたら、宜しくお願いいたします。


<実習日:平成27年8月20日>

自治医科大学3年 笠原 峻也
 今回の柿崎病院での実習では、藤森院長先生を始め、眞水先生、理学療法士の方や薬剤師、看護師の方々など、大変丁寧に指導して下さり、本当にありがとうございました。一日という短い実習でしたが、多くのことを学ばせて頂きました。
 個人的には、院長先生に付き添う形で診させていただいた外来見学が最も印象に残っています。ここで思ったのは、「教科書と現場」の違いでした。当たり前かもしれませんが、教科書では疾患名ありきの病態・症状・治療法ですが、実際の外来では症状があってからの疾患名・病態・治療法です。ありふれた疾患でも、症状から想起しようとすると様々な類似疾患と混乱してしまい、自分の持っているであろう知識のほとんどをうまく活用することが出来ませんでした。疾患名が分かるとその病態や治療法などの細かな情報が頭に思い浮かぶのに、症状から思い浮かべようとする疾患について、アプローチの方向が違うだけでこんなにも難しくなるのかと驚かされました。
 また、正しいのか正しくないのかが曖昧な知識は、正確さを求められる臨床の現場では当然の如く役に立たないということを改めて実感しました。大学のテストや友達との議論の際は、今持っている知識を使っても、「ちょっと違う」とか「ここが足りない」などといったことがあり、その場で解決でき、それほど問題にはなりませんが、自分の知識だけで対処しなければいけない医療の現場では、知識不明瞭、不正確は、問題です。知識を早く・正しく引き出し、活用するためには更なる努力が必要だと感じました。
 また、高齢者の多い地域医療ならではの、年齢を考慮した総合的な判断により治療が進められており、行える治療をすべて実行するのが必ずしも得策ではないという症例を目の当たりにし、新しい視点をもつきっかけになれたのではないかと思いました。
 他にも、訪問診療・看護に同行して見学させて頂きました。訪問診療などを見学するのは初めてではなかったのですが、やはり病院内での外来や回診にはない大変さやノウハウがあるのだと感じました。
 繰り返しになってしまいますが、この度は実習を受けさせていただきありがとうございました。まとまりのない質問などをしてしまいましたが、皆さんが親身になって回答して下さったおかげで、大変勉強になりました。この経験を活かして、医師になるための励みとするとともに、四年次から行われる病棟実習でも多くのことを学んでいきたいと思います。また何年後かにお会いすることもあるかもしれませんが、その時はどうぞよろしくお願いいたします。

新潟大学2年 菅間 達彦
 私は8月20日の一日、ここ柿崎病院で研修させて頂きました。研修では、初めに院長先生から「地域医療について」の講義がありました。この講義の中で特に印象的だったことは「地域医療は、医療の一分野というよりは地域の一つの役割である」という言葉でした。 柿崎病院は、地域の住民の皆様が作った川柳などの作品が病院の入り口近くに飾られてあったり、中庭にはボランティアの方々を中心として植えられた草花があったりと、地域の皆様とともに作っている病院だと知りました。また、様々な年代の方を対象に、健康教室や講演会を開いて、地域住民の方々に健康について関心を持ってもらうとともに、病院を身近に思ってもらえるような活動を行っていると知り、院長先生の言葉のように、医療以外にも様々なことで地域の1つの役割として地域社会に貢献しているとを知ることができました。
 午前中は講義の後に、検査部、放射線部、リハビリ部を見学させて頂きました。検査部では様々な検査の機械などを見せていただいた後、血液検査の実際の様子を見させていただきました。様々な検査を行うことで、患者様の治療を円滑に行えるようにしており、改めて検査の重要さを感じました。放射線部ではCTスキャンの様子や検査室に来られない患者様のためにポータブルレントゲンを用いたレントゲン撮影を見させていただきました。患者さんの状態や部位によって調節しながらレントゲンを撮ることを初めて知り、勉強になりました。リハビリ部では、患者様に寄り添い、どのような身体活動を行なえるようにするか、それに向けてどのようにリハビリを行うかを考えるのが理学療法士の方々の役割だと教わり、実際にリハビリの様子を見ることができました。患者様の様子を見て、どこの機能を回復すべきかを判断している姿が印象的でした。
 午後には、眞水医師、看護師さんとともに訪問診療を診させていただきました。行かせていただいたお宅で、病院に来るのが難しい患者様やその患者様のご家族の状況から今後の診療方針を決めているのを見て訪問診療の大切さと共に、何軒も回る大変さを感じました。それでも医師や看護師の方は笑顔で患者様に向き合っており、自分もそうなれるようにこれから努めていこうと思いました。
 最後になりましたが、院長先生をはじめ、病院のスタッフの方々や患者様にこのような貴重な機会をいただきましたことに感謝申し上げます。一日という短い期間でありましたが、色々教えてくださり、本当にありがとうございました。


<実習日:平成26年8月25〜27日>

自治医科大学5年 内藤 喜浩
 今回、3日間という短い期間ですが、県立柿崎病院で臨床実習をさせて頂きました。以前1年生の頃にも一度、柿崎病院で実習させていただいたことがあります。しかし、4年生からの自治医科大学でのBSLを経験して今回の地域医療病院での臨床実習を経験するとまた違った印象でした。1年生の頃にはほとんど知識もなく、将来こういうところで働くのかなくらいにしか感想はありませんでした。ですが、今回の実習では、大学病院と地域医療病院における医師が求められている事・仕事の違い、地域医療病院での医師とコメディカルとの関係の親密さ、地域医療病院でのスタッフ一人ひとりの役割や存在の重要さの3つのことを感じました。大学病院では、研究・教育施設であるので一つの症例に関してカンファレンスや検討会を重ねて深く掘り下げて学ぶというようなイメージで、患者さんの数も多いですが医師の数が非常に多く、診療科も多数に分かれているのでしっかり分業されているような形だと思います。それに対し、地域医療病院では、患者さんの数に対して非常に少ない医師の数で対応しており、限られた時間で多くの患者さんを診なければならないし、誰かが休むと仕事が回らないといったように一人一人の役割、存在が非常に重要であるなと感じました。その一人一人の役割、存在というものは医師だけでなく、地域医療病院で働くコメディカルの方々も同様で、少ない人数で一人一人がしっかり役割を果たしながら地域の医療を守っている印象を受けました。また、医師とコメディカルの方々の距離が近く、コミュニケーションが取りやすい、親密な関係にあることも印象的でした。
 今回の実習を通して、さまざまなことを学び、経験することができたことだけではなく、自分が将来どのように働いていくのかというイメージを以前より鮮明に浮かべることができ、自分の将来についてより深く考えるきっかけになったと思います。これから、今よりも必死に勉強し、地域の場で役に立てるように今からできることを頑張っていきたいと思います。
 3日間という短い期間でしたが、病院長の藤森先生をはじめ、病院の先生方、スタッフの方々、ご協力していただいた方々にお礼申し上げます。本当にありがとうございました。


<実習日:平成26年4月3日>

自治医科大学3年 山際 慧
 自治医科大学3年の山際慧と申します。柿崎病院ではリハビリテーション、薬剤部、外来、訪問診察の実習をさせていただきました。
印象深かったのは外来での実習です。実際に患者さんに問診をさせていただいたのですが、私は主訴を聞き出すことしかできませんでした。それに対して指導をして下さった先生は、それはいつ起こるのか、痛みはあるかどうか、主訴の程度はどのくらいか、他に心配なことはあるか、など実に様々なことを的確に問診し、それと並行して必要な検査をオーダーされていました。私も今まさに医学を学んでおり、少ないながらも病気の知識などを持っていながらもその知識を全く活かすことができず、まだまだ医師への道は長いと思い知りました。
 また先生は、患者さんやご家族の方の世間話などにも耳を傾けており、患者さん方も先生を信頼している様子で、長い月日をかけて築いてきた信頼関係を感じました。それを見て、柿崎病院の先生は優れた医師であると同時に、地域医療を行う医師なのだと実感しました。指導をしてくれた先生が大学の直接の先輩だったこともあり、自分の将来の医師像を見たような気がしました。
 まだまだ道のりは長いですが今回の実習で見ることができた、医師そして地域医療を行う医師の姿を胸に、これからも医学の勉強に励みたいと思います。
 とても有意義な実習をさせていただき、ありがとうございます。

<実習日:平成25年8月26〜30日>

自治医科大学5年 佐藤 佑輔
 今回の1週間の実習の目標は、「地域医療病院を体験し、現場スタッフと交流して、今後の学習に活かすことができる」でした。そのため今回の実習内容では、外来の見学や病歴聴取、入院患者さんとのコミュニケーション、検査、訪問診療といった医師の立場でのものに加え、大学病院での実習では触れることのないような薬剤部の方やリハビリの方の様子を見学し、少しだけお手伝いもさせてもらいました。薬剤部の実習では、患者さんへの内服に関する説明が最も印象に残っています。薬剤師の方々は、患者さん一人ひとりの様子に合わせた説明をしており、どんな質問に対しても納得してもらうまで話をしていました。そういうことで患者さんの内服自己中断などを未然に防ぐことができるのではないか、と感じました。リハビリでは、怪我に注意し患者さんの今後の生活をよりよいものにするために、詳細な計画を立てたりこまめに患者さんに声掛けをしたりしていました。このように、普段は体験することのできない現場を見学できたことは大変貴重な経験になりました。
 外来では、ほぼ毎日研修医の上田先生とご一緒させてもらい、学生が分かりやすい主訴の患者さんの際には予診をさせてもらいました。自分ではしっかりと聴取できたと思っても、その後に先生が聴取する内容を聞き、自分の力不足を痛感し、さらに勉強に励もうという意欲が湧きました。また、私が予診しなかった患者さんに対しても、藤森院長先生をはじめ、多くの先生方が患者さんの特徴や注意すべきポイントなどを教えて下さり、大変勉強になりました。
 訪問診療は大学病院ではなかなか体験することができないものであり、個人的にとても興味がありました。訪問診療では、在宅患者さんの抱える健康問題について知ることができ、また生活の様子やご家族のお話も聞かせていただき、とても貴重な体験になったと思います。
 実習をしていく中で、強く感じたことは「つながりの強さ」です。柿崎病院には毎日多くの患者さんが来院し、多くの患者さんが入院しています。その中で、病院に携わるスタッフ全員のつながりが強いことで、円滑に医療が行われていると感じました。また、外来などで先生・看護師さんと地域の方々の様子をみて、病院と地域の方々とのつながりも強いと感じました。将来、こういった地域病院で働きたいという気持ちが強くなった1週間の実習でした。
 この1週間多くの方にお世話になりました。そのため、私にとってはとても貴重な体験が多くできたと感じています。今回の経験を大学に帰ってからの勉強に活かしたいと思います。本当にありがとうございました。

<実習日:平成25年8月19日>

順天堂大学3年 村松 夏季
 薬剤部では、病院にある大量の薬の処方や管理だけでなく、患者様の持参薬の管理まで行われていました。このことからも、地域医療とは患者様を中心として行われているとわかりました。
外来見学と午後の訪問診療では、地域医療のすばらしさを最も感じることができました。外来では、先生は専門分野にとらわれず、患者様の訴えを聞き、臨機応変に対応していらっしゃいました。総合医の知識の幅広さと、臨床能力の高さを実感させられました。また、訪問診療では、1人の患者様の健康の維持、増進に関わる人々の連携の強さを目の当たりにしました。そして、地域医療における医師、コメディカル、家族の協力、つまり包括ケアがいかに重要かを感じることができました。
 今回の実習、院長先生や古川先生の講義を通して、地域医療の難しさやすばらしさを再確認することができました。「臓器ではなく人間を診る医療」「最先端ではなく最前線の医療」である地域医療は実に魅力的であると思いました。そして、その地域医療に医師として携わっていけるように努力したいと強く思うようになりました。
このような経験をさせていただき、院長先生はじめ、柿崎病院の方々には本当に感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

新潟大学2年 鈴木 將也
 今回の実習では、外科外来、リハビリ、薬剤部、訪問診療の見学をさせていただきました。外科外来では、患者さんとの手術の相談、患者さんの状態に合わせた薬の処方など、患者さんを第一に考えた医療が行われているのだと実感することができました。リハビリ見学では、回復の度合いによって患者さんが自宅に戻れるか決まるというお話を聞いて、改めてリハビリは大切なのだと思いました。薬剤部では、配薬カートに薬を入れる作業や、患者さんの持ち込んだ薬を鑑別する作業を見学しました。病院にない薬についても考慮するのは大変だと思いました。訪問診療では患者さんの家で診察を行う様子を見学し、地域医療がどのようなものか実感することができました。今回の実習を活かして、自分も地域に貢献できる医療をしていきたいと思います。

順天堂大学1年 樋口 麻衣
 今回初めて地域医療を提供している柿崎病院を見学させていただき、地域医療が地域の特性を知りそのニーズに応え、患者さん中心に他の医療従事者と連携を取って医療を提供していくものであることを学びました。そして地域医療に必要なものが主にプライマリ・ケア力(総合的に病気を見ることができる力)であることを学びました。
 午前中、放射線と臨床検査を見学させていただき、今まで知らなかった詳しい仕事内容を知ることができました。いずれも少人数の先生が担当していらっしゃいましたが、患者さんとお話をする際の親しみやすい雰囲気が以前見学した大学病院の時よりも強く感じられました。また、柿崎病院に勤務されている方々が皆、仲が良いのを見て、地域病院ならではの温かさを感じられ、自分も将来このようなところで働きたいと思いました。そのためにもコミュニケーション力を高め、たくさんの方々と親しくなれるように努めていきたいと思います。午後は訪問診療に同行させていただき、間近で「出向く医療」を見させていただきました。地域医療にしかできない、患者さんとそのご家族とのふれあいを見て、地域医療のすばらしさを感じることができました。今、1年生で医学的知識を全く持っていない状況で将来どのような医師になりたいか決まっていませんが、柿崎病院での実習を今後に活かし、勉学に励んでいきたいと思います。今回実習でお世話になった先生、病院関係者の方、また訪問診療でお世話になった患者さん、そのご家族の方、大変ありがとうございました。

新潟大学1年 田坂 杏美
 私は今回柿崎病院で夏季実習を行わせていただきました。今回のこの実習で私は臨床検査と放射線の見学、そして訪問診療の見学をさせていただきました。臨床検査では、検体の検査に用いる、さまざまな器具を見させていただき、説明をしていただきました。放射線では、CTスキャンの撮影の様子とそれで撮られた映像を見させていただきました。医師の仕事だけでなく、他職種の仕事内容も見学させていただける、よい経験ができました。
訪問診療では、自分で病院に来ることが難しくなってしまった患者さんの自宅に行って診療をし、健康管理を行う様子を見学しました。訪問診療では、患者さんの体調を血圧や体温測定から診るだけでなく、患者さんの生活環境も考慮してアドバイスすることも重要だということが分かりました。また、先生が患者さんに声をかけた時に患者さんが笑顔になったのを見て、病院に来ることのできない患者さんとこのようにしてコミュニケーションをとっていくことは大切なのだと実感できました。
 私は地域医療というものが実際にはどのように行われているのかはよく分からなかったのですが、今回の実習では地域医療を行っている柿崎病院で実習をすることができ、地域に根ざすということがどのようなものなのか実感することができました。本当にありがとうございました。

<実習日:平成24年9月3,4日>

自治医科大学5年 福原 宗
 今回の実習の中で、藤森先生をはじめとする医師や検査技師、理学療法士などの作業を見学して、改めて医療には多くの職種が関わっていることを実感させられました。BSLが始まって1年が過ぎ、医師の働く姿は見てきましたが、今回のリハビリの実習は初めてでした。今後患者が退院して日常の生活を穏やかに過ごしていけるように可動域訓練を行い、実際に患者の四肢に触れることでどれほど固縮が進んでいるか、可動域が狭まっているかということがわかりました。その現状と家族の希望に解離があったり、なかなかリハビリの効果が目に見えて現れてこなかったりなどリハビリの現場の難しさを教えられました。2時間のリハビリ実習だけで、リハビリのすべてを理解することはできませんでしたが、普段見ることのできなかったコメディカルの仕事を体験することができたのは非常に貴重な経験でした。
 外来では、坂田先生の指導下で新患2人に問診と身体診察をし、カルテの記載を学びました。今までの外来実習では先生の医療を見学することが多かったので、実際に患者に対して自分で考えて診察するのはとても貴重な経験となりました。カルテの記載も大学の電子カルテと勝手が違い戸惑うことも多く、なかなかスムーズにできませんでした。また、坂田先生の質問や画像の解釈にまったく追いつけず、自分の知識の不十分さを実感しました。1年半後には自分も医療の現場に携わるので、そこで知識が追いつかなかったことに危機感を感じ、これからの学生生活で学んでいく意欲となりました。
 訪問診療では、患者がご自宅にいらっしゃることでそれを支える家族の不安を医療従事者が取り除き、一緒に良い方向へ持っていこうとする姿勢が印象に残りました。患者への声掛けだけではなく、ご家族にも最近の様子を伺っていたり体調を気遣う姿勢は忘れないようにしたいです。
 2日間という短い期間ではありましたが、医師だけでなく看護師や検査技師、薬剤師、理学療法士など多くの人にお世話になりました。藤森先生や坂田先生の質問に答えられるように今後は勉学に励みたいと思います。また、柿崎病院で研修をして改めて医療には医師だけではなく多くの職種の力が必要であることを痛感しました。今回の経験を明日からのモチベーションにして、頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。

<実習日:平成24年8月16日>

自治医科大学1年 岡田 暁洋
 今回の柿崎病院での実習では臨床検査、放射線科などを見学させていただきました。臨床検査では主に血液検査の仕方、数値の読み方、コスト削減の取り組みをわかりやすく説明していただきました。放射線科ではCT検査での人体を輪切りにした画像の見方を教えていただきました。2つの部署をまわって分かったことは、医師だけではなく、放射線技師や検査技師等の協力なくして医療は成り立たないことです。
 また、柿崎病院は地域に根ざした病院であり、病気を治すだけでなく、患者やその人の背景(家族構成等)を考えながら診察することの大切さを教えていただきました。柿崎病院は病気の予防にも力を入れており、地域住民の健康維持、増進を目的とした健康講座、教室等のヘルスプロモーション活動を積極的に行っており、地域密着型の病院であると思いました。
 午後には訪問看護に同行させていただき、病棟回診を見学させていただきました。訪問看護では患者だけでなく、その家族にも言葉をかけており、改めて地域に密着した病院であると感じさせられました。
 最後に、藤森先生ならびに柿崎病院の皆さん、患者さんにお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

順天堂大学1年 鄭 賢皓
 今回、実際に地域医療を実践している病院ということで、柿崎病院で実習をさせて頂きました。僕が説明を受けた部署は、放射線科と臨床検査科の2つでしたが、どちらの科も少人数体制で、大病院より個人への負担が大きかったり、不可欠な器具の設置についても、使用頻度とメンテナンスのバランスが取れず、経済的な問題を抱えていたり、と中小病院の悩みを感じました。残念ながら説明を受けられなかった他の部署についても似たような悩みはあるのかもしれないとも思いました。
 しかし、大病院での医療行為のように自分の専門とする科に留まるのではなく、その病を持つ患者さん、さらには、その患者さんの周りの家族、それこそ地域全体の健康の向上に努めていることを実感し、地域医療に従事することへの魅力、やりがいの大きさを身に染みて感じました。院内での、医療チームの連携だけでなく、患者さんとの距離の近さにも感動しました。院外における、訪問看護やヘルスプロモーションといった、より地域に密接した活動を実際に体験させて頂き、地域医療に対する具体的な取り組みの多さに驚きました。また、地域からの後援会というバックアップの存在を知り、病院と地域が本当のつながりを持っているのだと感じました。
 実際に地域で活躍する病院で実習させて頂いたのは、初めてのことでしたが、将来考えていた地域医療に対するイメージがより現実的な、より期待の膨らむものになった実習でした。ありがとうございました。

新潟大学2年 畠野 莉乃
 今回の実習では柿崎病院の取り組みの紹介などをしていただいた後、午前中は外科外来・内科外来・特別養護老人ホームの見学、午後は訪問看護と病棟回診に同行させていただきました。
 外科外来では、内視鏡を使った胃がん検診・問診・触診を、内科外来では総合病院からの患者さんの受け継ぎの様子を見学しました。外科では診察時の会話の中で、患者さんが日常生活の中でも先生の顔や言葉を思い出すとおっしゃっているのを聞いて、柿崎病院のような地域医療を行う病院では大病院に比べ、医師と患者さんの信頼関係がしっかりと作られていること、患者さんが担当医師の講演会に積極的に参加していて医療に関する情報を受け取っており、医師が患者さんに与える影響が大きいことを実感しました。また、内科での総合病院からいらした患者さんとの話し合いでは病歴の他に、家族構成についてなどを詳しく聞いており、患者さんの今後の生活に合わせた治療を行うために医師が把握すべき情報が何であるかを知ることができました。訪問看護では3件のお宅におじゃまさせていただきました。介護をしている方と看護師との間で密な情報交換が行われていて、看護師は患者さんの生活の環境・他の診療所などでの治療・介護施設などの利用状況もしっかりと把握しているようでした。また介護している方も患者さんである場合が多いという現状が分かりました。
 今回の実習で体験したことを今後の学習に活かしたいと思います。

順天堂大学3年 嶋 俊郎
 今年の地域医療実習では、新潟県立柿崎病院で実習させていただきました。地域医療の最前線を担う地域医療病院である、ということを伺っていたので、特に自分にとって身近な大学病院との相違点などに注目して実習に臨んだのですが、やはり地域医療病院特有のものを多く感じました。リハビリテーション室を見学させていただいた際は、理学療法士の方が患者の家庭のことや、福祉・行政のことまで考えていて、他職種との連携がなされているということを感じました。また、薬剤部では、大学病院では細分化されていた仕事をほとんどすべて1人の薬剤師が担当していて、それでいて患者の状態なども頭に入っていることに驚きました。最も印象的だったのは内科医師の外来を見学したときで、「最近畑出てます?」と質問していたのを聞いて、患者さんの仕事のことから家族のことまで把握していることはすごいことだと思いました。「そうあるべき」とは以前から教わってはきたのですが、実際に拝見して改めてその難しさを感じました。
 訪問看護に同行させていただいたことも、地域医療を肌で感じることができた大きな要因でした。居住環境はどうか(暑すぎないか、など)?ということを考える・感じるには実際に出向くことが大切なのだと実感しました。
 今回の実習を通じて、地域の病院で行われている地域医療の実態について改めて考えることができました。また、柿崎病院に特有のものとして、院長先生がヘルスプロモーション活動について特に強調しておっしゃっていたことと、「地域愛着病院」という言葉が印象的でした。
 最後に、実習に際してお世話になった先生方、看護師の方、コメディカルの皆さん、患者さん・ご家族の皆さんに心から感謝いたします。ありがとうございました。

新潟大学3年 安田 麻友
 今回、柿崎病院では、薬剤部、リハビリ、外来、訪問看護などを見学させていただきました。
 地域医療は、大病院での医療とは違い、患者さん一人一人を全人的に診る、という医療なのだと改めて感じました。もちろん、大病院で、高度な医療技術、大勢の医療スタッフによる専門的な医療も大切です。しかし、そういった医療とは別に、地域医療もなくてはならない大切なものであることが分かりました。地域だからこそできる医療、地域全体の健康増進、予防医学、訪問看護など、人口が少なく、人との距離が近いことによってできることなのだとわかりました。治療の前に、病気にならないように指導できるのも、地域医療ならではなのだと思いました。
 患者さんの主訴、家族の病歴などを聞いて、病気の鑑別をしていく…地域医療はより総合的な知識が必要なのだと実感しました。今はまだ3年生で、基礎医学しか学んでいないのですが、そういった知識も忘れず、これから習う専門的なことを覚えて、その知識を使えるようになればいいなと思います。今回の経験を生かし、勉強を頑張っていきたいと思っています。
 この実習に協力して下さった柿崎病院の医療スタッフの皆様、患者さんに心より感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

<実習日:平成23年8月18日>

新潟大学3年 近藤 優美
 柿崎病院で実習を終え、「丁寧な病院」であるという印象を強く持ちました。
 午前中は薬剤部、リハビリを見学しました。薬剤部では、効率よく、ミスのないように薬剤を患者さんに出すシステムを色々と教えて頂き、病院の経営面についても大変興味がわきました。リハビリ見学では、1人の患者さんと多くの会話と時間を通して信頼関係を築いているという印象を受けました。その後の内科外来では、限られた時間の中でそれでも要所要所でしっかりと問診の時間はおしまず、患者さんの症状に合わせて手際よく診療が行われていて、診療の効率は医師の手腕にかかっている、とおっしゃっていた意味を実感しました。
 午後は訪問看護、病棟回診に同行しました。訪問看護ではとにかく、かける時間と会話が多い!と感じました。病棟回診では、内科の先生全員と師長さんで回っていることに驚きました。医師にはプレゼン力、説明能力も大切であることを実感しました。病院の取り組み紹介では、丁寧かつ柔軟に改善を重ねる姿勢が病院全体に感じられるように思いました。
 柿崎病院での貴重な経験をこれからの勉強に活かし、いずれは医師になって活かしていきたいと思います。

新潟大学2年 森 秀樹
 柿崎病院は、患者さんが描いた書画や絵が飾られ、地域の方と協力して中庭を作るなど、地域に密接した病院だと思いました。外来には多くのお年寄りがいらっしゃいましたが、医師の方との和やかな会話から日ごろから健康に気を遣っている様子でした。それは、柿崎病院が行っているヘルスケアプロモーション活動が活きているからだと思います。また、訪問看護を見させていただきましたが、看護師と家族の方が一緒になっておむつ替えなどを行っているのは印象的でした。今回の実習を通して、地域医療はただ病気を治すのではなく、人々の生活を支えることだと思いました。

自治医科大学2年 内山 敦司
 今回の柿崎病院での実習では放射線、臨床検査、診察室、訪問看護などを見学させていただきました。放射線や臨床検査ではすでに学習していたこともありましたが、自分の勉強不足を痛感させられると同時に、これからしっかりと勉強していこうと思いました。診察風景や訪問看護では、実際に患者さんと医師、看護師のやり取りを見ることができ、非常によい経験をさせていただきました。
 今回の実習を通して感じたことは、柿崎病院が地域の人々と交流を大切にしているということです。地域の人々とよい関係を築くことは、病院と患者さんの双方にとって大きなプラスになるのではないかと思います。訪問看護に同行させていただいたときにも患者さんやその家族との交流を大切にしていることを肌で感じることができました。地域の人々の作品展示や地域の行事へ参加していることを見聞きし、柿崎病院が地域に密着した病院であると思いました。
 まだ地域医療がどんなものであるかということははっきりとわかっていませんが、この柿崎病院での実習から病院と地域との交流が大切であるということを学ぶことができました。藤森先生ならびに柿崎病院の皆さん、患者さんにお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

新潟大学1年 藤巻 結衣
 今回、私は「柿崎」というところに初めて来ました。とても自然が豊かで古い町並みが素敵でした。私が特に印象に残ったのは病院の雰囲気です。患者さんの書いた書や絵画が展示してあったり、地域の人と協力して作った花壇があったりして、地域の人と交流を持とうという活動をしていることに感心しました。このようにすることで患者さんも病院に来たいと思うようになり、病院と患者さんが身近に感じられるのだなあと思いました。私は、将来医師になります。しかし、今回の研修ではその医師を支える周りの人たちの役割ということを学ぶことができました。医師だけでなく、看護師や検査技師の皆さんも、一人一人の患者さんの特徴をよく知っていて、どの患者さんにも優しく声をかけてコミュニケーションをとっていました。こういった地域・患者密着型診療は大学病院等、大病院では見られないのでとても貴重な経験になりました。1年生でほとんど医療の知識がなく、よくわからないまま研修を迎えましたが、CTスキャンやレントゲンの写真を用いて、写真の見方や病気の診断の仕方をわかりやすく教えてくださったのでとても勉強になりましたし、楽しかったです。今まで、地域医療ってどんなことをするのかよくわかっていませんでしたが、患者さんは80歳以上のご高齢の方が多いこと、脳疾患、心疾患等で入院される方が多いことなど、自分の目でみて少し特徴をつかむことができました。訪問看護では、ご家庭の方と看護師が協力し合って、お互いに何をすればいいのかわかっているという状況がとても印象的でした。今回の研修で、地域医療が身近に感じられるようになりました。